50年以上お茶の先生をしている方と
お話する機会がありまして
そのときに
私が
『お茶は淹れる人によって味が変わりますよね』
と話したのですが
先生から言われたことは
『淹れる人もそうだけどそれ以上に飲む人の気持ちで味が変わるよ』
と話されました。
Twitterで載せた内容ですが
更にいろいろな発見があったので忘れないように書いていきます。
味というのは味覚と嗅覚で感じ取ります。
味覚は舌、嗅覚は鼻になります。
そして味を感じている割合は味覚より嗅覚が大きいんです。
味覚で感じられるのは全部で5種類。
甘味・塩味・苦味・酸味・辛味
そして旨味もあります。
嗅覚で感じられるのは数千種類以上。
その嗅覚ですが
五感の中で脳にダイレクトに刺激がいきます。
繋がっているところは脳の中心部の辺縁系の近く。
辺縁系は感情と関係するところでもあって、快不快などはここで
感じるとされています。
つまり、何を言いたいかというと
飲む人の気持ちで変わるというのは
気持ちが落ち着かないと辺縁系が興奮し
その分嗅覚の機能が下がるのではないか?
と考えたのです。
そうすると嗅覚の機能が下がるので本来の美味しさも感じる機能が下がっているということ。
確かに怒っている時ってあまり匂いを感じない気がします。
匂いより視覚や聴覚を過敏にしていることが多いですよね。
そうやっていろいろなこととも繋がっているな~とも
思ったのですが
自分自身を振り返ってみると
食べる時に落ち着いて食べる時と
妻と喧嘩した後に食べる時で
全然味が違うんですよね(笑)
それ以外でも仕事で追われている時
渋滞に巻き込まれている時。
心がそわそわしている時は味の感じ方がまるで違います。
この前市内のデパートの地下でカレーを食べた時。
この味食べたことある~!ってなったんです。
どこだろうと考えると母が作ったカレー。
実は母の作ったカレーは苦手なのですが
同じ味でも今は食べて美味しいな~と思いました。
なぜ苦手だったのかというと
今思い返すと人参が苦手だったのですがカレーにゴロゴロ入れられて
食べるまで逃がさないというスタンスだったのでう
泣きながら食べていたのを思い出しました。
そうやって作られた記憶が
人参嫌い ⇒ カレー嫌い ⇒ 母の作るカレー苦手
となったのでしょう。
ですがそれももしかしたら過去の想念に捕らわれていただけで
実際は味も毎回違ったかもしれません。
それをカレーだから苦手と避けたのは
すごく酷いことをしたな~と今更になって気づくのでした。
それもこれも
お茶の先生の言葉があったから。
食べる前に今の自分の気持ちを振り返ってみようと思う次第です!